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物流センター自動化のメリット・デメリットについて解説します。

「物流センター業務を自動化して人員を他のところに回したいけど自動化したら何が起きるかわからない」
「物流センターを自動化した際のデメリットは何?」
「ロボットが自動でやってくれるの?」
「成功事例はあるの?」

という方のために物流コンサルティング会社の現役COOが物流センターの自動化について、徹底解説致します。
「物流センターのどこを自動化するのかわからない」
「本当に物流の自動化は成功するの??」
という方向けに記載していきます。

物流センターの自動化とは

物流センターの自動化とは、今まで人間が行っていた業務(検品や入庫品・運搬・ピッキング・仕分・梱包)などをロボットに置き換えることで、

・人件費の削減
・力仕事の削減
・長時間(24時間など)稼働の運用環境の構築
・ヒューマンエラーの徹底排除

を可能にします。
特にロボットやマテハンで制御するため、仕分けなどの業務にミス(ヒューマンエラー)がなくなり、無駄な確認業務などの時間短縮が可能となり、働き方改革にも大きく貢献します。

物流センターを自動化するメリット

物流センターを自動化することで得られるメリットは以下の通りです。
長時間での庫内業務を行うことができるようになる
メリット①

長時間での庫内業務を行うことができるようになる

人に頼った物流センターだと、
・人件費
・体力
に限界があるため、長時間にわたって庫内業務を継続することが不可能です。
一方でロボットを導入し物流センターを自動化させることで、人手に頼っていた作業を代替することが可能となるため、倉庫の稼働キャパシティを増やすことに繋がります。
業務・商品品質が良くなる
メリット②

業務・商品品質が良くなる

ロボットが業務を代替することで、人間の手で行うよりも正確かつ素早く、丁寧に作業することが可能です。
システムを組んでロボットに作業させるため、一度システムを正確に組むことができれば、作業を間違うことは基本的にはありません。
属人性の排除が可能
メリット③

属人性の排除が可能

熟練の作業者が不在・離職した場合に業務自体が継続できなくなる属人性によるリスクを極限まで減らすことが可能です。
また、多くの人員を雇ってしまい、閑散期の仕事が少ない時期に稼働が確保できず赤字を出してしまうというリスクからも解放されます。

弊社シーオス株式会社は貴社に合った物流コンサルティングを独自の手法で行っております。

・実績はこちらから
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物流センターを自動化するデメリット・課題

「物流センターの自動化により作業効率が上がり、赤字を出さずに物流センターを運営することができる」
と記載しておりますが、当然物流センターを自動化するとデメリットも出てきます。
下記では物流センターの自動化の際に考慮すべきデメリットについてご紹介致します。
導入に多額のコストが発生
デメリット①

導入に多額のコストが発生

全てを自動化するには多額のコストがかかります。
一番小規模でも数百万円〜で一番大規模なものだと数十億円かかる可能性があります。
費用対効果を十分に考えた上で導入しましょう。
弊社シーオス株式会社では搬送領域におけるソリューションとして、AGV・AMRといったロボットを必要な分だけスポットで導入できるサービスを展開しております。

・AMRについての詳細はこちらから
自動化のための環境・マニュアル準備・研修が必要
デメリット②

自動化のための環境・マニュアル準備・研修が必要

物流センターの自動化にあたって、
・ロボットやマテハンを稼働するためのレイアウト設計
・システムで制御するための設計・開発
・(AGV等の場合は)磁気テープなどの誘導体準備(=環境構築)
・作業者導線
・ロボット・マテハンおよび、制御システムを利用するためのマニュアル整備
など、決めることが多く存在します。そのため、大規模な物流センターで自動化を実現するまでには半年〜長いと1,2年かかることもよくあります。
大きくレイアウトや業務を変更すると従業員にも新しく研修をしたり、マニュアルを渡す必要が出てきます。大きな変更になるほど、操作に慣れるまでに時間を要しますので、物流センターの自動化が浸透するまでには多くの時間が必要になります。
システムトラブルによる業務停止の恐れ
デメリット③

システムトラブルによる業務停止の恐れ

物流センターを全部、あるいは部分的に自動化するとシステムがトラブルを起こした際に最悪の場合、業務が停止してしまう恐れがあります。
・システムトラブルでマテハン・ロボットに指示が出せずに作業が進められない・ハードウェアの故障により、必要な物量がさばけない
など、場合によっては機会損失額1億円以上ということも容易に考えられます。
物流センターを自動化する前に準備しておくこと

物流センターを自動化する前に準備しておくこと

物流センターを自動化する前には、入念な倉庫シミュレーションが必要です。
もし万が一トラブルが起きた際には、システムに頼らずに人間の手で倉庫業務を行えるようなマニュアルなどや運用回避策の準備が必須となります。
また、トラブルが起こった時のために、従業員に有事の際の対応について、周知・訓練させておくことも重要です。

物流センターの自動化に成功した企業事例

物流センターの自動化に成功した例をご紹介致します。
①佐川グローバルロジスティクスの大規模物流センター「Xフロンティア」

①佐川グローバルロジスティクスの大規模物流センター「Xフロンティア」

佐川グローバルロジスティクスは約4600坪あるフロアを自動運搬ロボットや自動梱包機などを活用することで、各企業の商品を効率よく人間に掛かる負荷を減らしながら受発注を可能にしました。

・詳細はこちらから
②モノタロウ「自立搬送型ロボットの導入」

②モノタロウ「自立搬送型ロボットの導入」

ピッキング作業で1日10km歩いていた従業員は、自立運送型ロボットを導入したことで、歩くことがほぼなくなり、出荷効率が約2倍程度に向上しました。

・詳細はこちらから

物流センターの自動化を推進するシステム・マテハン・ロボット

物流センターを自動化するシステムやマテハン・ロボットは多くの種類が存在しますが、以下ではその一例をご紹介いたします。
①WMS

①WMS

WMSとは、Warehouse Manegement Systemの略語で、倉庫管理システムのことを言います。
例えば、倉庫へ商品が入荷された時の状況を把握し、リアルタイムで在庫管理、出荷指示を出し、作業の効率化及び標準化が期待できます。それにより、省人化・自動化につながり人的資本を最適化することができます。こうした倉庫業務の管理をシステム化することで正確な在庫状況の把握・精度の高い処理を行うことができますので、企業の成長にも期待ができると評価をされています。

・詳しくはこちら
②搬送ロボット(AMR・AGV)

②搬送ロボット(AMR・AGV)

AMR(Autonomous Mobile Robot)とは自律走行搬送ロボット・協働型搬送ロボットなどと呼ばれることが多く、商品や(商品の入った)ラックの運搬作業を自動で行ってくれるロボットです。
加速やブレーキなどを自分で状況を判断し、自動で行ってくれます。
また、AGVとは、磁気テープなどの誘導体を設置した上で自動で目的地まで荷物を運んでくれるロボットです。設置には専門性・技術力の高いエンジニアなどが必要になり、コストと時間がかかります。

・詳しい違いが知りたい方はこちら

弊社では人件費と同コストで導入可能なAMRも開発しております。倉庫のみの活用だけでなく、
・ホテル
・空港
・オフィス
・ショッピングセンター
・病院
などに導入することが可能です。

・自律走行 汎用型搬送ロボット TUGBOT
・自律走行 倉庫の搬送用ロボット キーカート
③マテハン(自動倉庫)

③マテハン(自動倉庫)

従来、人間の手でハンディターミナルを使用してピッキング作業を行っていたものを、自動倉庫に代替することで、ピッキング工程の工数の大半を占める入出庫・搬送を完結することが可能です。
人件費の削減に加え、ミスの軽減による品質向上なども可能となるため、お客様の元へ商品を安定してお届けすることが可能です。

物流センターを自動化させる際のポイント

物流センターを自動化させるためには慎重に検討しなければいけないことが存在します。
費用対効果の検証

費用対効果の検証

物流センターを自動化するには初期費用で小規模なものでも数百万円〜の投資が必要となります。
初期費用・月額費用と物流センターを自動化した際に得られるコストメリットを事前に比較し、シミュレーションしておくことがとても大切です。
弊社シーオス株式会社では、無料相談を行っておりますので、ぜひ一度ご相談にお越しくださいませ。

問い合わせはこちらから
目的に見合った自動化手段の選択と、運用定着までのサポート体制の整備

目的に見合った自動化手段の選択と、運用定着までのサポート体制の整備

物流センターの自動化決定後、導入前〜初期はオペレーションの変更が多く存在し、
導入以前とは全く異なる動きをすることもしばしば存在します。
物流センターの自動化の選択を誤ると、オペレーションに無駄が生じてしまい、「物流センターを自動化したのにかえって工数が増えてしまう」現象に陥る原因に繋がります。
シーオス株式会社では、現場経験のある物流コンサルタントが知見を元に物流センターを自動化する上で重要なオペレーション部分の設計から物流センター稼働後のサポートにいたるまで、ご要望に応じてご対応致します。

・詳しくは物流コンサルティングページをご覧ください。
倉庫内の設備

倉庫内の設備

部分的に物流ロボットを導入する場合も倉庫内の環境を変更する必要性が出てきます。
たとえば、搬送ロボットの導入においては、
・ロボットを移動可能にするために通路の幅を広めする
・AGVの場合、ロボットを動かすために誘導体(磁気テープなど)を用意する
・ロボットを制御するためのシステムを導入する
など、ハード面だけでなくソフト面の変更も多く存在します。
他にも、稼働に必要な備品をそろえたり、保管する場所を別途用意したりすることが必要になる場合もありますので、どのような準備が必要になるのか、確認しておくことが大事です。

まとめ

物流センターの自動化にあたっては多くの経験と知見が必要になります。
シーオス株式会社では、物流センターの自動化をはじめ、大規模の物流システム開発から小規模カスタマイズまで幅広く行っております。
お問い合わせいただければシーオス株式会社で手掛けた成功事例を細かくご紹介させていただき、貴社のお悩み解決に合った最適なソリューションをご提案させていただきます。
是非一度無料相談にお越しください。

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ロジスティクス大賞の受賞で裏付けられる
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シーオスは、公益社団法人 日本ロジスティクスシステム協会が主催する「 ロジスティクス大賞」を2度受賞しています。

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