医療分野事業
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CaTrack紹介
特別な事前準備がなくても、バーコードをスキャンしていくだけで棚卸しできます。
物品を格納する棚にセンサーを設置。入出庫を常に監視することで、主にカテ室の在庫管理と棚への受払情報をリアルタイムに管理します。
医療業界を巡る環境は日に日に厳しさを増している。膨張し続ける医療費、そして団塊の世代が一斉に後期高齢者になる2025年問題、また医療の現場では慢性的な人手不足に加え、医療の質と経営のバランスといった難しい問題に直面している。
また今後は診断技術・治療技術といった医療技術の目覚ましい進化に加えて、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)技術により、医療機器やあらゆるセンサーデータが利用可能となる。これは患者が使用するウエアラブル端末や医療器具を経由して蓄積される膨大なデータを扱うことも意味している。
このような進化に伴い、治療内容も変化し、患者個別のデータに基づいたテーラーメイドの投薬や遠隔治療は常態化していくだろう。
つまり、医療の実施にはデジタルユビキティの活用なくしては立ち行かない世界となっていく。
従来のように医師や看護師、またはコンサルタント個人の経験に基づく局所的な業務改善では、医療を経営していくうえで大きな時代の変化に対応出来ない。今後はさまざまな機器やセンサーデータから収集された客観的なデータに基づいて経営改善をしていく時代になっていく。
SEAOSでは創業以来、経営課題を解決するソリューションを提供してきた過程において、新しい時代の変化に対応できる技術を蓄積してきている。
医療機関・ディーラー・メーカーとは、カテーテルなど取り扱いの複雑な医療機器・材料の提供に関して、システム及び業務を自社で一貫して行ってきた。現場業務上の高度なノウハウの蓄積はもちろん、マスタデータの共通化と受発注データの連携により、メーカー・ディーラーと医療機関間の取引を、シームレスで効率的な業務として実現している。
今後は収集するデータの範囲をさらに拡大し、データコネクティビティ(多種多様なデータを包括的に連結すること)によりMMD(マスター・メディケーション・データベース)を作成し多面的なデータ分析を可能にすることで、実際のアクションが取れる意味のあるレポートを提供し、改善の提案をしていく。
最近ではSPDシステムから取得できる償還対象・償還対象外の資材使用実績データを元に、手技別・診療科別に分析レポートを自動出力することにより、定量的に原価情報を把握できる支援をしている。
今後は医療機関における総費用データ(SPDシステムの資材消費量と消費金額データに加えて、薬剤管理システムの薬価データ、経営管理システムの減価償却費データ・人件費データ、オープンデータとして利用可能となるエネルギーデータなど)と、レセコンからの償還データを連携させて収益性分析を可能にする。
売上・費用データに加えて、医療機関の生産性向上と患者のロイヤリティ向上のために、デジタルユビキティにより医療従事者や医療機器・設備の稼働データを収集し、全体最適の視点でのアナリティクスにより改善を促進する。
手術室の稼働率向上については、従来は医師や看護師が経験に基づき個別に現場レベルで改善活動を実施することが多かった。この場合、局所的に業務や設備の効率化はできたとしても、医療機関として収益が最大化できているかという経営の視点は抜けている。
SEAOSではスマートフォンを利用して医師や看護師の稼働データを集め、手術室・施設、及び医療機器からはセンサー経由で設備稼働データを収集する。集められた実績データと標準のあるべき手術時間を比較し、設備と人の面から改善の余地を把握する。そのうえで、償還という決められた売上に対して、設備・人というリソースの最適配置判断をサポートする。
また、外来と病棟も手術室と同様に医療従事者の稼働データと設備稼働データを収集することに加えて、患者の院内データをICチップやスマートフォンから収集し、医療機関をサービス提供の場と考えた時にどこにボトルネックがあるかを分析する。分析結果に基づいて生産性の高い業務構築とシステムによる現場業務支援を行うことで、医療従事者は本来業務である患者へのサポートにより多くの時間が使え、結果、患者へのサービスレベルが高まり(待ち時間の軽減や診療満足度向上)、患者の医療機関へのロイヤリティ向上にもつながっていく。
さらに近い将来、規制緩和により混合診療が実施されていく可能性は高く、医療機関は保険診療と自由診療の組み合わせで治療を行うことができるようになる。自由診療の請求金額は医療機関の裁量で決めなければならないが、従来の診療報酬点数表に基づく保険診療の延長線上のやり方では合理的な金額を算出することができない。
MMDには、治療に掛かる全ての費用データ(資材消費金額データ、薬剤管理システムの薬価データ、経営管理システムの減価償却費データ・人件費データ、オープンデータとして利用可能となるエネルギーデータなど)が一元管理されているため、それを原価として適切な付加価値を加えることで自由診療の請求金額算出が可能となる。このことにより、医療機関にとっての収益性と患者にとっての診療満足度のバランスを取ることができるようになる。
このようにSEAOSでは、従来のITシステム(SPD、WMS、販売管理システム)データの蓄積を起点に、今後あらゆるハードウエア・センサー・システムからデータを追加収集(デジタルユビキティ)し、MMDを作成することで他に類を見ない多面的な分析(データコネクティビティ&アナリティクス)を実現することで医療機関の生産性と顧客(患者)のロイヤリティを高めることに貢献していく。
MMDと連携した流通ソリューション
- 販売管理システム
- 業界大手ディーラーの長年にわたる運用実績に裏付けられた、医療材料販売業に必要な機能が完全に網羅された販売管理の決定版。
- 倉庫管理/物流管理システム(WMS)
- 通信、通販、アパレルなど多様な業界に対応した弊社の基本パッケージ(Mr.Stream)を医療材料向けにアレンジ。弊社自身の医療関連オペレーションマネジメントサービスや、業界大手ディーラーでの運用実績が物語る、紛れもない「医療材料流通管理」の業界標準システム。
- SPDシステム
- 原価管理など経営管理面の機能を強化。流通管理においても弊社のロジスティクスノウハウを豊富に盛り込んだ先進的なシステム。『週刊ダイヤモンド 頼れる病院ランキング』上位ランク病院で導入。