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物流改革実践セミナー

(物流企画責任者向け)物流センター立ち上げ・展開の進め方

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物流改革方針にのっとり進めていた物流センター設計・構築が進み、稼働時期も近くなってきました。
いよいよ旧センターから新センターへの移転を行うにあたり、どのようなことに注力して進めていくべきか、新たな課題が出てきました。
最も課題視しているのは、どのような見積を行い、リスクを抑えて完遂すべきかです。

解決のポイント

Point1

課題:業務設計・レイアウト設計を行うにあたりどこから手を付ければよいか、わからない。
解決:業務・レイアウトの構成要素を細々粒度で分解し、単純化・パターニングすることで標準化。設計に使用する構成要素として整理する。

課題

設計内容やその後の構築作業については、プロジェクトチーム内で何度も方針を確認しながら進めてきたことから、稼働後の運用イメージはついてきました。
しかしながら、今回の立ち上げは旧センターから新センターへの移転を行う予定であるため、可能な限り新しい体制に切替えていく必要があります。
いざ実作業を伴うとなると、短期間でそれなりの人数をかける必要があるため、移転計画の立案においても、思うように計画の具体化が進んでいないようでした。


解決

移転計画においても、抜け漏れのない計画立案を行い、定量的に必要なリソースを抽出するという意味では、たとえば移転作業の見積においても、業務設計と同様のアプローチでの見積で対応が可能です。

移転元から移転先への移転作業を分解すれば、移転元から荷物を搬出する作業と、移転元から搬出された荷物を移転先で受取して棚入れする作業とに分けられますので、それぞれの業務を洗い出し、工数算出を行えば問題ありません。
また、搬出に必要な車両台数の算出においても、全体の物量の洗い出しと、移転元・移転先で必要なタスク・対応可能なキャパシティが見えていれば、算出は可能です。
移転時の作業確認においても、事前にきちんと設計を行っていれば、移転作業時のマニュアルとしても使用できるため、移転元・移転先作業を行うスタッフとの意識のすり合わせとしても流用可能となります。

Point2

課題:移転作業時に気を付けるべきポイントはどこか
解決:原則、品質重視で進めるべき。立ち上げ中のリカバリーは難易度が高く、事前確認の徹底と、入念な事前準備により、リスクを最小限に抑える。

課題

移転計画については、少しずつ形が見えてきましたが、移転時には何が起こるかわからないもの。
不測の事態が起きてもよいように、チーム内でリスクに対する対応方針を事前に協議することにしました。
しかし、移転作業の経験者は社内にはいないため、具体的にどういうことが起きうるのか、イメージ化が難しい状況でした。


解決

移転作業ないしは立ち上げ当初は、いくら入念に準備を行っていても、不測の事態が起きることはあります。
移転計画については、少しずつ形が見えてきましたが、移転時には何が起こるかわからないもの。
そのため、何かが起きる前提で準備をしておいたほうが良く、起きたときの対応方針を事前に決めておくと、現場が混乱せずに済みます。
不測の事態が起きてもよいように、チーム内でリスクに対する対応方針を事前に協議することにしました。

しかし、移転作業の経験者は社内にはいないため、具体的にどういうことが起きうるのか、イメージ化が難しい状況でした。 原則、品質重視で進めるべきですが、立ち上げ作業自体で余裕がない中でリカバリーをするのは難しいため、事前確認の徹底と、その場でなくても行えることは事前に完了させておくことが望ましいです。

特に、計画遅延が起きているような場合に移転作業を断行すると、リスクが高まるばかりかリカバリーに多大なコスト・リソースが必要になることもありうるため、稼働判定時においても、形式上の稼働判定で済ませないように、品質重視で見たときにその判断を進めてよいのか、いったん立ち止まって課題を解決してから再開するかなど、関係者間で認識を一つにしておくことが重要です。

また、現場でリカバリーできる内容であればいずれは収束しますが、立ち上げ後にもリカバリーできない構造的な問題が発生した場合は致命傷となる場合があるため、計画には余裕を持たせて進めることが、結果として移転時のリスク低減につながることも多いです。

まとめ

移転設計時、立ち上げ時においても、センター設計時の手法を流用するなどして、工数算出が可能となります。
標準化の考えを取り入れながら業務・レイアウト設計内容を詳細化・具体化していくことで、現場理解も得ながら、新たなセンターの絵姿を描くことができるようになりました。
そのため、移転計画を行う際も、プロジェクト内で蓄積してきた手法を最大限活用することが有効です。
標準化には、これまで現場に閉じていた暗黙知を設計書として見える化する効用もあるため、センター設計にとどまらず、稼働後の運用カイゼンのサイクルを回すために有効活用可能でした。

その結果、この新センターの生産性は、他のどのセンターよりも高い結果を出していたことから、最終的には全センターの標準業務として取り入れられるようになり、全国の物流原価の統一にも大きく寄与するようになりました。 他にも複数のタスクが進んでいくことになるため、事前の準備・確認は当然として、何か起きた際の対応方針も定めておくことがリスク低減・早期のリカバリーの観点からも重要となります。
無理な計画・実行は現場に負荷を強いるだけでなく、プロジェクトとしても深刻なダメージを発生する可能性がありうるため、マネジメント上でも節目節目での稼働判定と共に、必要な準備ができるだけの支援を行う姿勢が成功のポイントとなります。

事例セミナー開催概要

日時 6月23日 (木) 14:00〜15:00、 6月24日 (金) 12:00〜13:00
会場 WEB
参加費 無料
主催 シーオス株式会社
資料

アンケートにご協力頂いた方は討議資料をダウンロードすることができます。

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