十年近くSEとしていろいろなプロジェクトに携わってきましたが、ここで話したいのはプロジェクトの外で自分が勝手に始めたチャレンジです。大きく四つあります。
一つ目は、社員向けのプロダクトインタビュー。うちの社員が意外と自社プロダクトを知らないという危機感から、「人×プロダクト」をテーマに営業・開発・OM事業部門等の社員に話を聞いて社内記事にまとめました。
二つ目は、AWSの知見共有。アプリやDBに寄りがちなエンジニアが、何でもインフラチームに丸投げしなくて済むように、難易度の低い所から自分たちで扱えるよう情報をナレッジ化しました。
三つ目は、商品紹介資料の作成。SIの人間でも、自分が関わったプロダクト以外はよく知りません。これでは顧客対応や設計での知見共有に穴が空くと思い、システムの概要・業界背景・構成要素をまとめる資料を作り始めました。
四つ目は、自社倉庫の見学プログラムの構築。倉庫システムのお客さんを担当しているのに現場知識がない、というのはさすがにまずい。最低限の現場感を揃えるために、事前インプット資料も含めて見学プログラムを立ち上げました。
正直に言うと、四つとも続いていません。プロダクトインタビューは作ったものの、あまり読まれず一過性で終わりました。AWSのナレッジも、書いたところで読まれない。商品紹介資料は、TMSは作れたものの他のプロダクトは有識者の時間を確保できず第二弾を一年以上作れていません。倉庫見学プログラムも、見学者のスケジュールが合わず第二回が実施できないままです。
手応えはあった。でも、定着までは持っていけていない。残業も発生した。これが正直な状態です。ただ、続かなかったもの、広まらなかったものがある、という事実も、そのまま次の実験の材料になっています。何が誰にどう届くのか、あるいは届かないのか、を知るための手がかりとして残りました。
正直に言うと、「変わった」と聞かれてもぱっと出てきません。スキル的な成長や知識は増えていますが、元々自発的に動くタイプで、そこは入社時から今まで地続きです。
ただ、それを裏返すと、自発的に動くタイプの人間が、折れずに動き続けられている、ということでもあります。四つの取り組みを企画した時、皆受け入れてくれて、関係者は反応を返してくれました。必要性を説明して許可をもらえば就業時間内で進めさせてもらえる。声をかけると手を貸してくれる仲間が普通に社内にいる。「教育のできるエンジニアになりたい」という将来像にも、会社は理解を示してくれています。
変わったかと聞かれると分かりません。でも、「こう思うからこう変えたい!」という人を煙たがるコミュニティは結構多いと思います。それを受け入れる広さはこの会社にあると思います。
二種類いると思います。一つは、「やりたいこと」や「気になっていること」を自分から持ち込みたい人。私のように、誰にも頼まれていないけど動いてみたい、というタイプです。
もう一つは、誰かが動き始めた時に一緒に乗ったり、手を貸したりするのが楽しい人。私の四つの取り組みも、私一人で完結したものではありません。レビューしてくれた有識者、改善案をくれた仲間、見学に来てくれた人。むしろ、こちらの人の方が会社には必要かもしれません。
共通して言えるのは、変化する環境を楽しめる人だと思います。